理事長エッセイ

平成20年3月

こ れ ぞ 安 松 幼 稚 園
―― 第5回唱歌童謡コンサート in 泉の森 後始末記 ――

理事長 安井俊明

 毎年、「泉の森コンサートは単なる歌の発表ではなく、先生と園児たちが本物の深い信頼関係に結ばれ、お互いに高いものを求めていくという過程そのもの」の発表であるように感じていました。以下、その過程についてまとめてみました。

【1】第5回唱歌童謡コンサート in 泉の森  本番前日の一風景
 3学期は出初式で始まり、コンサート関係については、次のような日程でした。 
9日(水)練習   10日(木)泉の森での初リハーサル   11日(金)最後の練習      そして1月12日(土)がコンサート当日
11日 本番前日の練習を全て終わり、明日の舞台を話題に楽しく語り合う先生と園児達 その表情があまりによかったので、先生室までカメラを取りに走りました。
    ご覧下さい:   この笑顔! 笑顔!! 笑顔!!!


  

  

  


2学期12月の生活発表会後の10日間と、1学期の3日間の合計13日の練習でした。
(その13日間も、1日中歌ばかり歌っているわけではありません。念のため)
しかし、それは、密度の濃い集中した時間でした。
 練習をしきったという想い・誇り・自信・緊張しながらも明日の舞台を楽しもうという余裕 それらを、総合した笑顔です。

【2】この笑顔の背景にあるもの
 年少のときから培ってきた
     「やるときはやる。遊ぶ時は遊ぶ」というメリハリあるけじめ
     先生の熱い想い・情熱 と それを受け止める子供たち との信頼関係
これら2点が根底にあって、その上に、
     安松幼稚園の先生方の力量
            ・先生の物事に取り組む姿勢
            ・唱歌の的確なる指導 
            ・全ての先生方の心を一つにするチームワーク

考が、かぶさって成し遂げられたと思います。
 そしてあの舞台は歌そのものの発表ではなく、先生と園児たちが本物の深い信頼関係に結ばれ、お互いに高いものを求めていくという過程そのものが、あの舞台に表現されたと感じています。




【3】本番1時間前の直前リハーサルでの一風景
 それでは、子供たちの集中力・聴く力・考えて行動する力について、具体例を挙げてみましょう。
 当日、本番開始前のプロとの直前リハーサルの時のことです。
エンディングの曲目である「故郷」は3番まであるのですが、以前の打ち合わせ通り、3番とも参加者全員で歌いました。それを聞いていた奥本先生から、「せっかくプロの方にお越し頂いているのだから、1番は園児 2番はプロとコーラスの方 そして 3番は全員で という風に歌ったほうが変化があって面白い」という緊急提案がありました。
 そこで、そのようにしてもう一度歌う事になりました。急な変更でしたが、1回説明しただけで、園児達は誰一人間違うことがなく変更の指示通りでき、私も司会の人もびっくりし、本当に感動ものでした。
司会やプロの方は、「歌にも感心ですが、園児の聞く力・行動する力は、私が考える幼稚園児のレベルからは、かけ離れています。平素の積み重ねでしょうね!!」と、話されました。(ある方は涙ぐみながら)
 以上 本番直前の緊張感みなぎるリハーサルでの一風景でした。

【4】子供たちの感想
 コンサート終了後、1人の年長の子供が、想いを文にして、担任の先生に渡してくれました。まずは、紹介します。

  


 今回のコンサートは、第二部において、四つのグループに分かれて歌うコーナーを設けたため、従来より曲数が増えました。
 オープニングでは、プロの歌手も含めて 全員で 3曲
 一部の最後は、子供たち全員で 6曲
 二部の園児の春・夏・秋・冬のグループ別では、各に3曲ずつの12曲
 エンディングでは、出演者全員で 3曲
なんと 合計 24曲を歌いました。(個々の子供にとっては、15曲となります)
 練習の時、1回ずつ歌っても15曲、それに加えて下手なところ上手なところの部分練習もあるわけですから、ぶっ続けでないとは言え、相当時間がかかります。
 一方、先生が必要としたエネルギーも相当なものでした。
教室とホールでの指導が同時並行でなされ、ホールでは常に4?5人の先生が、時には10人前後の先生によるチームによる指導が行われました。
曲想やピアノの弾き方をめぐって、先生間で激しいやりとりもありました。先生間の、また園児と先生との真剣なぶつかりあいがあって、あの舞台が生まれたのです。
 まさに上記の感想文通りで、その練習を乗り越えたからこそ、「ひびいてきれいやったなあ」「ホールがものまねをしたみたいでした」という感想が自信となって生まれ、11日の本番前日に、あの笑顔が出たのでしょう。
そしてこの思い・達成感・喜びは、園児だけでなく先生を含む全ての関係者が得たことでした。
それにしても、5歳児の見事な感想文でした。
本番当日の写真も掲載しておきましょう。


  

   


後日談

 「もう一度、泉の森で歌いたい」という子が、とても多いのです。
「DVD を、お母さんと一緒に見て、私も泣いたし、お母さんもわ?んわ?ん 泣きました。」という話を数多く聞きました。
「一生懸命・真剣に物事に取り組み、成し遂げた人のみに与えられる勲章」である感動する心を、この5歳の子供たちは既に手に入れているのです。
すごいなぁ!!
私の5歳の時とは、違うわ!!
 安松幼稚園の「教育とは、子供たちから困難・障害を取り除く事ではなくて、それらを乗り越えていく力をつけることである。それらを乗り越えてある事柄を達成したとき、自信・誇り・積極性が生まれる。この過程こそ、教育そのものである。」という主張が、目に見える形でダイナミックに展開されたという想いです。


  

  


【5】保護者の感想
 コンサートを参観された保護者の方も、上記【1】?【4】と、全く同じ感想を持たれたようです。
是非、お母さんからのお便りを、ご覧下さい。
また、写真・動画で、第5回唱歌・童謡コンサート in 泉の森 での子供たちの歌・表情を、ご覧下さい。

 

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